・今様(いまよう):流行りの歌の事。でもこの時代の歌って、短歌を節つけて歌うものなんですよ。
・牛飼童(うしかいわらわ):牛車(この時代の人の足)の牛を取り扱う子供のこと。
・袿(うちき):この場合は女の人が着た服の一種。身丈の長い、袖の広い服。・衛士(えじ):宮中の門を守る部署のヒラ(爆)でも、そうなんだもん。
・お半下(おはした):下働きをしている人の事。
・方違え(かたたがえ):この時代、陰陽道という占いに人々は縛られていたわけですよ。で、何処かにお出かけする時に、その方角が悪いと、一旦違った方角の家に行って泊まらせてもらい、次の日そこから出かけるんです。
・傾ける(かたぶける):日本語って、どうして一つの事柄に対して様々な言い方があるんでしょうかね。ホント。これは「ほろぼす」と言う意味です。
・被衣(かづき)姿:単衣(服の一種)を頭にかける事。これで女の人はお出かけするんですね。
・神嘗祭(かんなめさい):祖先と神様への報謝と次の年の豊作を祈願して、毎年秋に、天皇がその年の新穀を伊勢神宮に奉納する儀式。(……なんか堅苦しいですねぇ)・几帳(きちょう):移動カーテンのようなもの。これで隔てて、男の人と女の人がお話ししたり、外から見えないように立て掛けたりするのだ。
・後朝(きぬぎぬ)の歌:……これは、よーするに結婚(*^^*)した次の日に、男の人が女の人に送る和歌。相手が帰って、早く送られてくればくるほど、愛されてる証拠(?)みたいな感じですね。
・行幸(ぎょうこう):天皇(帝)がお出かけする事。昔は、そんな事は、なかなかなかった事なんですよ〜。
・脇息(きょうそく):肘をかける為のもの。いまでもたま〜に、TVショッピングで見かけることのある私(笑)
・公達(きんだち):貴族のこと。(他にも色々意味はありますけどね)・薬師(くすし):や、薬剤師……(苦笑)お医者さまの事をこういうことがありますけれど。
・車宿(くるまやどり):この時代の駐車場(爆)・元服(げんぶく):大人になる時の儀式。それまでたらしていた髪を結って、冠をかぶせて、大人の服を着せる事。『冠婚葬祭』の『冠』は、この事をさしているんですね〜。
・検非違使(けびいし):おまわりさん(しかもヒラ)・後宮(こうきゅう):帝の住む内裏の奥にある、帝の妃や女官が住んでいる所。
・左衛門佐(さえもんのすけ):宮中の門を守る部署の次官。う〜ん、今だとガードマンの課長ってところかなぁ?
・先触れ(さきぶれ):普通、お部屋(対)に行く時には、「都合よろしいですか?そっちに行きますね」と確認しなければいけなかったんですよ。それが先触れ。これで若桜たちが普通じゃないのが分かりますね(苦笑)
・里下がり(さとさがり):後宮にあがった(行ってしまった)人が、なんらかの用事で実家に帰る事。この場合、東宮妃になってしまった藤香が、若桜たちのいる所に帰ってくる事を言います。
・白湯(さゆ):そのまま「白いお湯」と思うのはやめませう(笑)。普通に飲むためのお湯のことです。でも、なんで白湯なんだ? 疑問だ。・式部卿宮(しきぶきょうのみや):内裏の儀式の事、六位以下の文官(まあ、ヒラの事務職サラリーマンですね)の勤務評定・選任、および大学の事を司どる式部省の長官が式部卿。天皇の親戚(いわゆる宮さまと呼ばれる人)がこの仕事に就いていたそうです。そうすると『式部卿宮』になります。
・榻(しじ):車を置く為に使ったもの。
・紫宸殿(ししんでん):内裏の中にある重大な儀式を行う場所。
・入内(じゅだい):う〜ん、雅子さまみたいに皇太子に嫁いで内裏(皇居:?)に行く事。
・承香殿女御(しょうきょうでんのにょうご):承香殿は後宮の中にある殿舎の一つ。女御は妃の位の一つ。・水干(すいかん):男の人や、子供が着る服の一種。
・副臥(そいぶし):えら〜い人の息子さんが元服した時、その日に一緒に傍にはべって寝るお姫さまがいます。これが副臥。で、だいたいその姫さまはそのまま妻になってしまうのが殆どでした。義成の場合は、違ったみたいですが。
・束帯(そくたい):公達が着る公式の衣装。
・対(たい):この時代の家は『寝殿(しんでん)』と『対の屋』に別れていて、『寝殿』にはその邸の主人、『対の屋』には家族が住んでいたんですね。
で、『対の屋』を略して『対』。まあ簡単(?)
・退出(たいしゅつ):いる場所を去る事。大抵、部屋から出るときに使います。
・内裏(だいり):帝が住んでいる所。大内裏って言うのもありますが、こっちは色々な役所が入っている所です。正確には、大内裏の中に内裏があります。・乳姉妹(ちしまい):乳母(めのと)の子供。一緒の乳を飲んで育った人の事です。
・追捕(ついぶ或いはついふ):悪人を追って捕まえる事
・追捕使(ついぶし或いはついふし):悪人を追っかけて捕まえる人の事です。
・局(つぼね):女房たちのお部屋。まだ新参者だと大部屋で、几帳なんかで仕切って使うのだけれど、ベテランになるとなるとしっかりと一部屋もらえた。
・妻戸(つまど):端(つま)にある扉のことですぅ。・東宮(とうぐう):今で言う皇太子の事。まあ分かりやすい。
・豊明節会(とよのあかりのせちえ):新嘗祭(簡単に言えば、豊作のお祝いの儀式)の次の日に、帝が新穀(ようするに、今年とれた新米ですね)を食べて、他の公達にもふるまう儀式。
・頓死(とんし):ぽっくりあの世に逝っちゃう事。
・典侍(ないしのすけ):役職のうちの一つ。帝に奏上(伝言を伝える)するのを司った所が、内侍司(ないしのつかさ)、そこの副官が典侍。娘さんががなるんです。帝と良く会う人と言う事は……、そのまま恋人の一人になってしまう事があったようです。う〜ん、すごいなぁ。今の皇居とかではあり得ないですからね〜(って、当たり前だっての)。
・中務卿宮(なかづかさきょうのみや):う〜ん、これって説明難しいなぁ。侍従(天皇の近くにいて雑務をこなす人)の任免とか天皇と官の間に立って言葉を伝えたり。国の歴史を監修したり、官の位や仕事の成績状況などを司る人(人事課だよね、これ)達の長官さん。たいてい、帝の親族(いわゆる宮さまね)がなる事が多かったようです。適任者がいないと欠員になってしまう、よ〜く考えるとすごい役職かも。・匂鳥(におうどり):うぐいすの別名。ほ〜ほけきょっ。
・女房(にょうぼう):……とはいっても、奥さんの事じゃないです。身の回りの世話をしてくれる人の事です。
・女房装束(にょうぼうしょうぞく):というのは、正装です。五つ衣に唐衣(からぎぬ)裳(も)をつけた状態……って言っても分かりづらいですよね。今現代の皇居の雅子さま何かが着る衣装の事です。ま、頭はあんなんじゃないですけどね(苦笑)・塗籠(ぬりごめ):四方を壁に囲まれた部屋の事。この時代は、几帳や御簾で部屋をしきっている事が多かったのだ。現代のような部屋が、塗籠。
・直衣(のうし):束帯が公式の衣装なら、こっちは普段着。大体ちょっと位が高い人が着るものです。
・半刻(はんとき):この時代、一つの時間は約二時間で表していました。だから二時間の半分で、一時間。
・藤壺(ふじつぼ):後宮の殿舎の一つです。飛香舎(ひぎょうしゃ)とも言われています……ってか、飛香舎がホントの名前です(苦笑)藤壺は、通称。
・袍(ほう):束帯の一部で、上に着ているもの。
・御簾(みす):簾の尊敬語(ちゅど〜ん)。よーするに、今でもあるすだれのことですよ。
・物忌み(ものいみ):例の陰陽道に左右されている人達の行動の一つ。神様のいる方角をさける為に、うちにこもる事。
あるいは、何かけがれ(不吉なもの)に触れた場合、そのけがれを落とすまでうちにこもっていることでもあります。・料紙(りょうし):か、紙。
・渡殿(わたどの):廊下。
・円座(わろうだ):今で言う所、座布団(笑)丸い形のゴザなどで編んだもの。